基準額 b、目標連勝数 t とすると、成功したときの利益と成功確率はこうなります。
連勝の確率は掛け算なので、目標を1つ増やすたびに成功率はおよそ半分になります。 一方で失敗したときの損失は、どの目標でも基準額1つ分のままです。 「リスクは小さく、リターンは大きい」——ここまでは事実です。問題はその釣り合いです。
| 目標連勝数 | 成功確率 | 成功時の利益 | 1サイクルの期待収支 | 1サイクルの期待総ベット額 | −控除率×総ベット額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2連勝 | 23.67% | +3,000 | −53.3 | 1,973 | −53.3 |
| 3連勝 | 11.51% | +7,000 | −78.9 | 2,920 | −78.9 |
| 4連勝 | 5.60% | +15,000 | −103.8 | 3,841 | −103.8 |
| 5連勝 | 2.72% | +31,000 | −128.0 | 4,737 | −128.0 |
右の2列を見比べてください。1サイクルの期待収支は、「−控除率 × そのサイクルで賭ける総額」と小数点以下まで一致します。 そして目標連勝数を上げるほど1サイクルで賭ける総額が増えるので、期待損失も素直に増えます。 「大きく狙うほど期待値が良くなる」ということはありません。逆です。
次の数字は、下のシミュレーターで乱数シードに 20260902、セッション数に 5,000 を入れれば同じ結果が再現できます (ヨーロピアンルーレット赤黒/初期資金100,000/基準額1,000/テーブル上限20,000/最大200ゲーム)。
| 目標 | 破綻率 | プラスで終了 | 平均収支 | 収支の中央値 | 最良 | 平均総ベット額 | 理論値 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3連勝 | 0.02% | 35.3% | −9,226 | −10,000 | +106,000 | 338,021 | −9,136 |
| 4連勝 | 0.64% | 37.7% | −11,018 | −12,000 | +184,000 | 415,944 | −11,242 |
| 5連勝 | 6.00% | 33.9% | −12,941 | −13,000 | +227,000 | 494,534 | −13,366 |
破綻率は3連勝でわずか0.02%(5,000セッション中1件)。ほぼ絶対に飛びません。 それでもプラスで終わるのは3分の1程度で、平均は約9,000円のマイナスです。 5,000セッションの合計は −4,613万円。
1サイクルの最大損失が基準額1つ分なのは事実です。破綻しにくいのも事実です。 ただし「破綻しない」と「減らない」は別です。 上の実測では200ゲームで平均338,021円を賭けており、その2.70%=約9,100円が期待損失になります。 負け方が静かなだけで、削られる速さは他のシステムと同じ式に従います。
1回プレイは1ゲームずつ手で進みます(自動再生は任意で、結果が勝手に流れることはありません)。 一括試行は同じ設定を最大5,000セッション回します。乱数シードを入れれば同じ結果を何度でも再現できます。 「何連勝で利確するか」も変えられます。
1つ上げるごとに平均収支が悪化します。狙いを大きくすると、その分だけ多く賭けることになるからです。 「一撃を狙うほど期待値が良くなる」ということはありません。
一括試行の分布は左に大きな山、右に長い裾になります。 マーチンゲール法の分布(右に山、左に長い裾)とちょうど鏡写しです。 どちらも山の重心は0より左側にあります。
ゲームを「公正なコイン(控除率0%)」に変えると、平均収支はほぼ0になります。 負ける原因はパーレー法ではなく控除率です。